探偵とは?フィクションとは異なる現実の探偵の仕事内容

「探偵」という言葉を聞くと、ドラマや映画のように難事件や殺人事件を解決する華やかな職業を思い浮かべる方も多いかもしれません。
警察と連携して事件を次々と解決する、かっこいい探偵像が一般的なイメージでしょう。
しかし、これはあくまでフィクションの世界です。
実際の探偵は、警察が関与しない民事事件や個人の悩みごとを解決する役割を担っています。例えば、「浮気調査」「素行調査」「人探し」などが探偵の主な仕事です。
実際の探偵は事件現場に立ち入ることはない
江戸川乱歩の小説に登場する「明智小五郎」は、事件現場で推理する姿が描かれますが、現実の探偵は、事件現場に入ることはありません。
実際の探偵は、警察が動かないような民事的な事件を請け負っています。
なぜなら、事件現場は警察が徹底的に調査を行うため、無許可で立ち入ると不法侵入罪や捜査妨害とみなされる可能性があるからです。さらに、刑事ですら事件発生直後に現場へすぐ立ち入れない場合があるほど、捜査は厳格に管理されています。
また、現実では「誰もが知る有名探偵」という存在もほとんどいません。
もし有名人になってしまったら、実際現場で調査するときに、差し障りがあるからです。もちろん、顔が割れているような探偵は、調査の成功率も大きく低下してしまうでしょう。
探偵の主な仕事内容
探偵の仕事内容にはどのようなものがあるでしょうか?探偵の仕事の中心は、以下のような調査業務です。
- 浮気調査:対象者の行動を尾行・張り込みし、不貞行為の証拠写真を撮影します。
- 素行調査:特定人物の日常生活や行動パターンを調査し、真実を依頼者へ報告します。
- 人探し:音信不通の家族や友人、行方不明者の所在を突き止める調査です。
これらの調査は、対象者に気づかれないように慎重に行う必要があります。素人が軽い気持ちで尾行や張り込みを行うと、相手に発覚してしまうリスクが高くなります。
尾行・張り込みはプロの技術が必要
探偵が行う尾行や張り込みは「簡単そう」に思われがちですが、実際には高度な技術が求められます。
例えば
- 証拠写真の撮影技術
浮気現場や怪しい行動をカメラに収める際、写真がブレていたら証拠として使えません。暗視カメラや高性能レンズを使い、クリアな写真を撮影する技術が必要です。 - 特殊機材の操作
暗視カメラや隠しカメラ、録音機器など、一般の人が扱いにくい機材も日常的に使用します。 - 車両を使った尾行
尾行中に車を使う場面も多く、運転技術や判断力も欠かせません。
これらのスキルは一朝一夕で身につくものではなく、長年の経験や訓練が必要です。
探偵は地味だが、確かな技術で人を支える職業
探偵の仕事は、フィクションのように派手なものではありません。
むしろ「地味」と感じるかもしれませんし、探偵として有名人になることも難しいでしょう。
しかし、その技術を必要としている人は多く存在します。
「浮気の証拠を掴みたい」「大切な人を探してほしい」など、困っている人に代わって真実を突き止める――それが探偵の役割です。地道な努力と専門的なスキルが、人々の悩みを解決へと導いているのです。
もし人の役に立つ仕事がしたいのであれば、探偵という職業もひとつの選択肢になるかもしれませんね。